【12月の聖句】今日、みんなのために救い主がお生まれになった
新約聖書・ルカによる福音書2:11
ベツレヘムにお生まれになったイエスさまに最初にお会いしたのは、羊飼いたちでした。
羊飼いは町の金持ちや偉い人たちからはバカにされていました。けれども羊飼いこそは、毎日毎日苦労しながら羊たちを大切に守りながら、救い主の到来を求めて祈ってきた人たちなのです。
ある晩、いつものように夜通し羊の群れの番をしていた羊飼いたちに天使が現れて言いました。
「今日、みんなのために救い主がお生まれになった」
天使の知らせを聞いた羊飼いたちは、立ち上がって救い主を探しに出かけました。救い主にお会いできるという期待と、「ほんとうだろうか」という心配をかかえて、ベツレヘムの町中を探したのです。そしてとうとう飼い葉桶の中に眠っておられるイエスさまを見つけて、彼らは喜びに溢れました。
眠っている幼子を見つめていると、不思議な光が差してくるようで、心はこれまで経験したことのない温かさと平安に包まれました。心配もいらだちも葛藤も消え失せ、優しい思いと喜びが満ちてきて、生きる勇気と力が湧いてきます。羊飼いたちはイエスさまを拝みました。そして幼子の健やかな成長を祈りました。
彼らは何もかも天使が話してくれたとおりだったので、神さまを賛美しながら帰って行きました。
やがてその羊飼いたちも、そして羊飼いの話を聞いた人たちも知るのです。──このイエスさまこそ、わたしたち皆を守り導いてくださるほんとうの羊飼いだと。
わたしたちもイエスさまに近づき、イエスさまとお会いして、優しい思いと喜びと平安と勇気を与えられますように。
(園長 井田 泉)