ごあいさつ

親愛幼稚園園長 古本 靖久

親愛幼稚園は奈良基督(キリスト)教会を母体として1930年に創立されました。93年の歴史を持っています。
園名「親愛」は、「親愛なる」の親愛、また「親の愛」の親愛です。子どもたちは親の愛を受けて成長していきます。また親愛は「わたしたちみんなの大きな親である神さまの愛」を意味しています。人間を超えた大きな存在によって愛され、守られているという安心感、信頼感の中で、子どもたちはのびのびと育っていきます。
一人ひとりが個性を持ったかけがえのない大切な神さまの子どもです。自分の存在を大切と感じられる。それがあってこそ、自分を大切に思い、また人のことも大切に思うことができるでしょう。
ある日、登園してきて靴箱のところで泣いている子どもがいました。すると、その子より幼いと思える子どもが泣いている子に手を触れて、「よしよし」としているのです。人を思いやる気持が幼いうちから育まれていることに感謝をおぼえました。

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園庭には大きなイチョウの木があります。豊かな緑の木陰をつくり、秋にはたくさんの銀杏がなります。わたしたちは地上に生い茂る木を見るのですが、その木を支えているのは深い根です。下に深く広く根を張ってこそ、木は大きく育ち、実を結びます。わたしたちは表面的なもの、すぐ役立つものより、むしろ長い人生の土台となるものを育てたいのです。心と身体の根っこです。豊かな自然、木造の園舎と礼拝堂、木のおもちゃのぬくもり。遊び、歌、お祈り……いろんなことがそれにつながっています。

イエスさまは「わたしが生きるのであなたがたも生きる」と言われました。生かされて、しっかり生きて、人も生かす。励まし、励まされて歩む人として成長してほしいと願います。

子どもたちはこの時期にしか経験できないことを経験して成長していきますが、お母さん方も子どもたちの幼いこの時期にしか経験できないことがあります。園には子どもたちと共に過ごす時間もあります。楽しいサークルもたくさんあります。 子どもも親も、そして職員も、神さまの愛のもとで一緒に成長できる幼稚園(キンダーガーデン=子どもの庭)として、親愛幼稚園を感じていただければさいわいです。