この人には偽りがない

園長コラム

 イエスさまの弟子の中に「ナタナエル」という人がいます。彼は友人のフィリポからイエスさまのことを聞いたのですが、最初は全然イエスさまのことを信用していませんでした。けれどもフィリポはナタナエルをイエスさまのところに連れて行きました。イエスはナタナエルを見て、「この人はほんとうに神さまを信じる真実の人だ。この人には偽りがない」と言われました。ナタナエルはびっくりして、「どうしてわたしのことをご存じなのですか」と尋ねると、イエスさまは「あなたがいちじくの下にいるのを見た」と言われたのです。

 きっとイエスさまは、ナタナエルがいちじくの下で祈っているのをご覧になったのでしょう。人間は弱いので、自分を守るためにうそをついたりすることがあります。けれども祈るとき、人はまごころを取り戻し、真実になります。人と人をほんとうに結ぶのはまごころと真実です。神さまが子どもたちのうちにも、またわたしたち大人のうちにも、暖かいまごころと真実の思いを育んでくださいますように。